業務内容
昭和51年下水道メンテナンス協同組合が発足以来、東京都の下水道管路の維持管理に日夜努めてきました。東京の下水道もほぼ100%近く普及し、今や東京の発展、都民の日常生活にとって必要不可欠なものとなっています。
この下水道管路を維持守り続けるとともに、より安心して使い続けてもらうことが当組合の使命であります。
当組合では日常的な維持管理や24時間体制による緊急時の対応など幅広い活動を実施しています。
また、東日本大震災では新木場地区の液状化による下水道管の応急復旧に出動しただけでなく、千葉県浦安市、香取市においても東京都下水道局との災害協定に基づき出動し、被災地の方々から感謝と共に多くの高い評価を得る事ができました。
このような活動を今後とも持続、発展していくためには当組合としても日頃の業務内容の質的向上と、安全管理の徹底などを進め、発注者である東京都下水道局、東京都下水道サービス株式会社、東京都都市づくり公社などのニーズに真摯に取り組んでいくことが重要です。
このことにより、最終的なお客様である下水道利用者の皆様に満足のゆくサービスを提供できるよう努めてまいります。
まだまだ、不十分な取り組み状況ではありますが、発注者の各位のご指導ご協力のもとにより良い下水道事業の一助となるよう事業運営を行なってまいります。
常務理事 髙橋 文行
主な事業一覧
故障等処理作業
大都市の動脈網が健全に働くよう迅速な対応にあたります。
本管、人孔(マンホール)、汚水ます及び取付管の詰まりの解消と損傷した人孔や汚水ますの蓋の取り替え、道路陥没箇所の処理作業を故障処理作業として実施しています。
これらは、雨水、汚水の氾濫や交通事故の原因となる恐れがあるので、都民サービスの観点からも迅速な対応が要求されます。
高潮防潮扉の保守点検
大雨や高潮時の水位上昇からの内水氾濫を防ぎます
東京都区部の合流式下水道地域では、下水道管の分水人孔から潮の影響を受ける川や海に直接放流している箇所が37箇所あります。
これらの箇所には大雨や高潮時の水位上昇による下水道管への逆流を防止するため「高潮防潮扉」が設けられています。
私たちはこの扉の点検保守作業を実施しています。
管渠維持補修工事
緊急に出動し事故を未然に防止します。
緊急時補修を要するもので、下水の流れを阻害する下水道管内の障害物除去作業を行っても解消しない、本管や取付管の補修、交通上危険な人孔蓋のバタツキや道路陥没の復旧を維持補修工事として施工しています。
これらは、交通安全管理上、緊急な復旧が求められています。
災害時の緊急出勤業務
地震等災害時の応急復旧業務に緊急出動します。
私たちは、地震等の災害復旧に即応するために、平成13年10月、東京都下水道局と「災害時における下水道施設の応急復旧に関する協定」を締結し、東京都地域防災計画に基づいた災害時における民間協力の一環として活動しています。
東京都で発生した災害はもとより、平成7年1月の兵庫県南部地震や平成16年10月の新潟県中越地震及び平成23年3月に発生した東日本大震災にも下水道局の出動要請に基づき「特別緊急支援隊」を派遣し、東京都下水道局とともに災害復旧に参加しました。
技術開発
工事や作業を安全・迅速に施工するための技術開発に取り組んでいます。
1.深い伏越人孔を機械で行う清掃作業
人孔内の土砂を除去し下水の流れをスムーズにします。深い伏越人孔の清掃は通常の方法では困難です。
下水を流したまま確実に安全かつ効率的に清掃を行うために、新たな工法の機械(TM式水中スクラッチャー工法)を東京都下水道局と共同で開発し、活用しています。
なお、現在稼働中の機械は、人孔深15mまでの対応機が3台、人孔深25mまでの対応機が1台の合計4台です。いずれの機械も特許取得済です。
2.人孔内安全作業補助器具の開発
人孔内作業で組合員の安全を守ります。
人孔内で実施する維持管理作業の安全性向上を図るため、技術開発委員会、安全委員会、共同受注委員会の協力により、「人孔内安全作業補助器具」を開発しました。
この器具は、作業員が入孔する時の落下防止と、人孔内で倒れた作業員を救出する2つの機能を有しており、特許取得済みです。
業務委託事業
東京都下水道局所管の事業所業務について、東京都下水道サービス株式会社が実施している下水道管渠維持管理業務の一部を行なっています。
現在、都内21事業所において組合員が活躍しています。
多摩地域
1.流域下水道本部所管の委託事業
・幹線施設及び清流復活事業導水管施設の維持管理に必要な巡視、点検等を委託事業として実施しています。
・流域下水道本部所管の水再生センターから出る汚泥焼却灰の運搬業務を受託しています。
2.(公財)東京都都市づくり公社の委託事業
(公財)東京都都市づくり公社が実施している下水道管渠等の維持管理業務の一部を行っています。